ひなた野乃子のブログ

その日その日のつれづれ日記です。竹奈祥、竹本祥子で詩を書いています。

今という時 2

さて、わたしはグループホームで生活しています。このくだりから言うと何か有りそうなフリですな。そうなんです。いろいろあるんですわ、これが。Aちゃん。基本的にすごく良い子、いい娘。年齢は26歳。発達入っているから、幼い。障がいには関係ないかもしれないかもですが。言わばわたしの娘みたいなもんですな。

 

この子は、純粋過ぎてふり幅が大きい。どういう事かというと一心に思いつめ、ガーっと突っ走り、ガクっと挫折する。っつうことなんですが、わたしらを巻き込むっつうかトバッチリを受ける。嫌な思いをします。周りも本人も。具体的に書いていないから、何のことかピンと来ないかもしれませんが、、、。

 

まあ子供のいないわたしは、自分に娘が居たらこんなもんなのかなあ、って何もかも丸呑みしています。えらいぞワタシ。

最近も、いきなりXをブロックされてしまい、、、。唖然とするかぎり。

 

でも基本的にいい子だから可愛がられています。何のかの言って。

 

さて、わたしのグループホーム生活も四年目。わたしが胃のヘルニアになったのは、(胃のヘルニア・・・そんなのあるんかい)このせいではないかとも密かに思っていますが、人生の後半、後半も後半になって今までしなかった苦労、もとい勉強、そう人生勉強をしていると思っています。

 

今日はここまで。

今という時

久しぶりのブログです。纏まったものを用意したわけでもなく、ダラダラと書きます。

命の長さが、差し迫っているかもしれない・・・。というのも、癌検診でひっかかってしまい、二次検査を受ける羽目になってしまったのだ。再来週の金曜日。そこで精密検査をして、それからの事が決まるのだろう。入院、手術とか。二週間を要するだろうか?もしくは場合によってはそれ以上かかるかもしれない。正直、怖い。

 

悪性の癌だったら、抗がん剤で毛髪も抜けるかもしれない。それ以上に苦しいだろう。

いわゆる「癌患者」。やだなー。わたしが?誰しも、わたしが?なのだ。まだ今の段階で、絵空事。現実味がない。

そのうちに、入院準備とかで洗面器とか石鹸とかマグカップを準備していくうちに、現実味を帯びていくのであろう。怖い?まだ怖くない。

 

さて右の乳癌である。全摘を考えている。そんなもん全摘に決まっている。友人で全摘に嫌悪を覚える人もいるが、なんてったてゼンテキ!命が惜しい。オンナを捨てたマンモー。お化けだ、お化け。でも実際のお化けになる前に手術の成功を切に願う。

 

今日はここまで。。

 

家を売る

2020年の12月中旬に長年住み慣れた家を離れた。(翌年1月に家が売れた)

諸事情で家を売って、グループホームに入ったのだ。そうしてS町に二年半暮らして

去年の7月に同じ経営のグループホーム内で、K町に引っ越した。

 

自分の中で激動の三年間だった。

その間、このブログはお休みしていた。

また再開しようと思う。

よろしくお願い致します。

母の手(リュウゼツラン199号より)

母の手 

              竹本祥子

母が助手席で話す

 

わたしが小さい時

離乳食を

ぱくぱくよく食べていたこと

その離乳食は

固いお米から土鍋で炊くこと

ほうれん草や人参を

細かく切って混ぜ

食べさせたことを

包丁の手真似までしながら

 

母も もうすぐ九十歳

耳も遠くなり

カーラジオの

ボリュームを上げる

「楽しいね」

母の手が小刻みにリズムを打つ

 

今日も

ドライブスルーに寄って

好物のソフトクリームを

母の

しわしわになった手に渡す

砂に消えてゆく (継ぐより)

砂時計の砂が 細い道を通って

するすると落ちる

さらさらと砂の山ができていき 時間が来ると 止まる

砂の上に私は居る ぺたんとへたり込んで居る

ガラス張りの小さな世界に 閉じ込められ 私は居る

 

胸の高鳴りの高かった頃に比べると

ずいぶん あなたを見慣れてしまった

ガラス張りの砂の上に私を置いて

あなたは私を擦り抜けてゆく

高鳴りは止まないのに 私にはとどまらないのだと言う

 

何かが違うのだと言う

さようならの時が近づいていると分かっていても

私はまだガラス張りの砂山の上にへたり込んで居る

同じセリフに辟易したから別の戸を叩いてみても同じこと

今はただ砂山にへたり込んでいるだけしかできない

 

砂時計が割れて時が止まった時 あなたの価値が分かる

のかもしれない

そんな人の出逢いもあるのだと銘じる

砂時計を転がして

また新しい時を刻むのだと決心し 私は ふと 歩き出す

 

夕暮れのレストランのグランドピアノの音色に

ドギマギすることも

いつか なくなって欲しいと願って

継ぐ (継ぐより)

継ぐ  

                竹本祥子

千本の木と向き合うと

知らされる 世上の広さ

ひろい ひろーい

よみ方も歩き方も わからない

羅針盤よ この手に

人の心に向き合いたくない

向き合うと ブラックホールに堕ちてゆく

 

川面に立ち

風にあたり

消臭剤と芳香剤でオノレをごまかし

掃除機で病原菌を吸い取り

一本の木に栄養剤をひたすら ふりかけ

電卓をはじいて

その月の給金とそれによって賄われる

電話代にも

栄養剤をふりかけ

 

美白よりコラーゲンを欲するオノレの

浅知恵に安堵し

四十路を超えた者の部屋の

どこにも鏡がないと喚きたてる

 

千本の木も一本の木も

植物だと認識していないだろう

オノレに

誰かがいつか線香をあげてくれるかと

慮るが

 

そのときには おそらく母さんは もういないのだよ

だから 植物に水を与えてください

これからも