ひなた野乃子のブログ

その日その日のつれづれ日記です。竹奈祥、竹本祥子で詩を書いています。

今の活動

今日も、すっきりしないお天気ですね。 さて 詩集を読むこと三昧の日々が続いております。 かくいうわたくしも、全国紙に拙作が載りまして、浮かれ立っているわけではありますが・・・。 二冊に載りまして。 ひとつは詩誌 La Vague vol2 に。もうひとつはラ…

今という時 2

さて、わたしはグループホームで生活しています。このくだりから言うと何か有りそうなフリですな。そうなんです。いろいろあるんですわ、これが。Aちゃん。基本的にすごく良い子、いい娘。年齢は26歳。発達入っているから、幼い。障がいには関係ないかもしれ…

今という時

久しぶりのブログです。纏まったものを用意したわけでもなく、ダラダラと書きます。 命の長さが、差し迫っているかもしれない・・・。というのも、癌検診でひっかかってしまい、二次検査を受ける羽目になってしまったのだ。再来週の金曜日。そこで精密検査を…

家を売る

2020年の12月中旬に長年住み慣れた家を離れた。(翌年1月に家が売れた) 諸事情で家を売って、グループホームに入ったのだ。そうしてS町に二年半暮らして 去年の7月に同じ経営のグループホーム内で、K町に引っ越した。 自分の中で激動の三年間だった。 その…

母の手(リュウゼツラン199号より)

母の手 竹本祥子 母が助手席で話す わたしが小さい時 離乳食を ぱくぱくよく食べていたこと その離乳食は 固いお米から土鍋で炊くこと ほうれん草や人参を 細かく切って混ぜ 食べさせたことを 包丁の手真似までしながら 母も もうすぐ九十歳 耳も遠くなり カ…

ブログの力

仕事の一環で ブログ を 書き始めた。 ペンは剣よりも強し。 これから どうなることやら・・・ 予期不安だ・・・

砂に消えてゆく (継ぐより)

砂時計の砂が 細い道を通って するすると落ちる さらさらと砂の山ができていき 時間が来ると 止まる 砂の上に私は居る ぺたんとへたり込んで居る ガラス張りの小さな世界に 閉じ込められ 私は居る 胸の高鳴りの高かった頃に比べると ずいぶん あなたを見慣れ…

継ぐ (継ぐより)

継ぐ 竹本祥子 千本の木と向き合うと 知らされる 世上の広さ ひろい ひろーい よみ方も歩き方も わからない 羅針盤よ この手に 人の心に向き合いたくない 向き合うと ブラックホールに堕ちてゆく 川面に立ち 風にあたり 消臭剤と芳香剤でオノレをごまかし 掃…

本日も晴天なり(継ぐより) 

本日も晴天なり 竹本祥子 怠慢で眠りほうけて 鉛筆入れのファスナーの開け方を 思い出すまでちょっと砂糖を舐めて脳へ栄養素が届いたなら めっけもんでピタリと3秒呼吸を止め 母の昼間の仕業 を思い出す 手も足もゴツゴツとしていて 毎日ジツノト コロを紡…

ベージュの薔薇 (継ぐより)

ベージュの薔薇 ベージュの薔薇 竹本祥子 コバルトブルーが流れる マゼンダが流れる 外血管も内血管も 体細胞全部が流れ出して 私はいなくなる 私の葬式は日常の中で営まれ また 忙しい人々の忙しい毎日が流れる 人は自分の意志とは関係なく生まれ ほぼ意志…

糸 (継ぐより)

糸 竹本祥子 もつれています もつれたままに しておきましょう ほどけたら それきり むすびめが わからないなら その方がいい まむすびにして ポケットの中へ わたし いつから にぎりしめていたのだろう こんなに汗で びっしょり 糸なんて とけてなくなる 今…

エアポート (継ぐより)

エアポート 竹本祥子 エアポートのラウンジの窓辺で夕日を見る サンセットランディング 唇でハミングしながら 或いはヒールの先でリズムを打ちながら 一人なのに ここに居ると 恋人を見送る気分になる ノースウイング搭乗口にあなたは消えて行く もう二度と…

波に (継ぐより)

波に 竹本祥子 波が立つ 向かうココロは 刃で ばさばさに切り取られる 遠くに 光る 発光物体 昔 運動場に白線で引いたように 自分の陣地を囲んで 守る 二十四時間 鳴らなかった携帯の着信音 今朝 鳴った訳は 淋しそうな朝焼けを 波が哀れんだから 津波なら …

わたしの場合 (継ぐより)

わたしの場合 竹本祥子 キイロイ声をあげてみた でも ココロの穴は ふさがらない かたまっているから とかして とけたら また かためて 繰り返し 繰り返し 己が業に 嫌気がさし すっと 身をひく 突然の行動は 何かとスリリング 求心力と 遠心力と ひとのココ…

メビウスの輪 (継ぐより)

メビウスの輪 竹本祥子 折り紙でつくった メビウスの輪 が 宙に 浮いている 導火線を貼りつけて 口火を つける と いつまで 燃え続けるのだろうか パチパチと 音をたてて 燃えてゆく だのに その折紙は 燃えない 不燃物だ 燃えないゴミに その折り紙を分別す…

とべない魚 (継ぐより)

とべない魚 竹本祥子 とべない魚 未満で納得するから でも 消えない 胸のもやもや 別に道はない もしかしてなんて こうだったら こうだったなんて 仮定してみても 未遂に終わっている 現実を見よ 自己欺瞞だぞ 水を得て なんぼのものだ 諦めよ 断念せよ とべ…

花びらのような (継ぐより)

花びらのような 竹本祥子 沿線の脇に咲いたという花が 花の花びらが うす桃色に色づいて 茎からたおれて風に飛散してゆく 追いかけもしないが いつまでもその飛散してゆく方向を 視点も定まらず 追ってゆくあたし あたしに今まで何があって あたしにこれから…

白い風景 (継ぐより)

白い風景 竹本祥子 すーっと 風が 吹く 片方の頬 を かすっていった その感触が むかし 海の中にいたときの 肌ざわりのような 不思議な ひかり 空気 手を陽にかざし その ぬくもりを 感じる 風が ここちいい 不思議な 感覚 一日中 その風にあたって ひかりに…

夢中 (水色のこんぺいとうより)

夢中 ひなた野乃子 はじめまして こんにちは これからヨロシク お願い致します 何度も 何度も 繰り返す 無理な事に チャレンジするのを 辞めたとき 夢中という みやげを もらった

白く降る

白く降る 竹本祥子 白く降る 白く 消えてゆく こんな ぬるい 風に 季節の香はない 子の成長などは 人ごととはいえ しあわせな気分になる 年月の 白い 重なり

飽食(延命あるいはサボタージュより)

飽食 竹本祥子 行き倒れのはずだった 異次元の世界を旅していた わかい わかい とき だった 梨畑のはずれにある 公園のブランコで ひとり太陽と戯れていた わたしを射す光は 影をつくり その陽の暗くなったところを ずっと見詰めていた ブランコに揺られなが…

マウスと口紅

マウスと口紅 マウスと口紅です。 なにげなく 写真 撮りました。 マウスの 赤が いい。 口紅、マスク生活で しなくなりました。 あんなに 口紅、好きだったのに・・・ 収束したなら、 うんと つけよう。

常識未満 (延命あるいはサボタージュより)

常識未満 竹本祥子 スイギンジバクとか脳裏をよぎるが 現実のものとして腹の中に入ってゆかない 優しい新聞に(文言に)埋没する或いは浮上する 読めない文字 テレビを点けると同音異義語が発芽して 目の前で爆発する げっぷが出る 放屁する 適齢期の女では…

非在 (延命あるいはサボタージュより)

非在 非在 竹本祥子 小さく裂かれた水泡状の糸 欺かれた 己の純情 しろく しろく あれと 願う母の 幼い頃の笑みを 裏切って ふくらすずめで 結ぶ帯 あかく あかく あれと 願った祖母から ななめの 眼差し 己のここまでの時間が 線でないのは 恐れることだと…

延命あるいはサボタージュ

延命あるいはサボタージュ 竹本祥子 50年前から瞬間移動して 立っているのは砂地で サラサラと水は引き 虹色に輝く小さなシャボンが 割れて 縁のない者同士の熱い指切りだけに 交感神経が逆立ち 孤高のメロディを聴きながら ここから入っては駄目だと 白線を…

最終章 (延命あるいはサボタージュより)

最終章 最終章 竹本祥子 見詰める掌に ポツリと落下する 一滴の過去の残像 砂嵐のテレビ画面のよう 寝起きに忘れた夢のよう セロハンテープで それらを封印しながら 生命線を辿ってゆくと 深爪の鮮血が 人差し指から溢れ出す 真一文字に結ばれた口に 耳を澄…

無実 (あかしより)

ついばまれた椿の花芯は確実なものだったが 不実の小指は噛み切られ 幻影の額縁にはめこまれ 鮮血の代わりの透明な毒が注がれるばかり 高らかに鳴り響く警笛に乗せられる それらの音はわたしをがんじがらめにする もう聴きたくはないのです わたしを封印する…

生命線 (あかしより)

生命線 生命線 竹本祥子 アンシンシテイイカラ と君は言った・・・・・・ ここに あざとい老婆がいる うみを千越え やまを千越え 君なんて 君なんて ああ 我 苦しむことなかれ ああ 汝 哀れむことなかれ そう言って 君はこづかいを方々に やすらかに眠れ と…

ひとつの宇宙から (あかしより)

宇宙 ひとつの宇宙から 竹本祥子 こわれてゆく形が 今ここに在る こわれるとか こわれないとか 孝行したいとか すなわち 自分を守りたいから 欲がぐるぐるまわる 座を安定させたなら これらのものから 逸脱できるのか 悪いときには きょうだいとも比較する …

曇天 (あかしより)

雲 曇天 竹本祥子 昨日味わった屈辱を明日には忘れ じつは屈辱を味わったのはわたしの合わせ鏡 合わせ鏡を打ち砕いて その破片を君に 君に幾度も突きつける 残酷な女だわたし らっぱが鳴って夕暮れになったから 大八車をひこう 下駄をつっかけて 石ころ蹴っ…