ひなた野乃子のブログ

その日その日のつれづれ日記です。竹本祥子、祥で詩を書いています。

無実 (あかしより)

ついばまれた椿の花芯は確実なものだったが

不実の小指は噛み切られ

幻影の額縁にはめこまれ

鮮血の代わりの透明な毒が注がれるばかり

 

高らかに鳴り響く警笛に乗せられる

それらの音はわたしをがんじがらめにする

 

もう聴きたくはないのです

 

わたしを封印する音の世界を

無実の顔をしたあなたを