鍵
竹本祥子
がらんどうの部屋に
月光が射す
淡い光のゆらぎに
かたくなったわたしの心は
その部屋のどこにも
棲みかを持つことが出来ず
途方にくれたわたしは
鍵をかけ 出てゆく
その鍵を天高く放り投げると
天に昇ったまま
二度と落ちてくることはなかった
鍵
竹本祥子
がらんどうの部屋に
月光が射す
淡い光のゆらぎに
かたくなったわたしの心は
その部屋のどこにも
棲みかを持つことが出来ず
途方にくれたわたしは
鍵をかけ 出てゆく
その鍵を天高く放り投げると
天に昇ったまま
二度と落ちてくることはなかった